ごみは減っているのか

ゴミの量は2000年をピークに減少傾向にあります。それは、私たちがゴミを出さないように工夫したり、リサイクルや分別の意識が高まったりした結果といえるのではないでしょう。しかし、いわゆる不法投棄は残念なことにあとを絶ちません。皆さんもテレビなどで山中に、テレビや洗濯機やオートバイが大量に投げ捨てられている光景を、ご覧になった事があるのではないでしょうか。

企業あるいは個人が、これらのゴミの処理費用を負担できない、または負担したくない、あるいは処理が面倒くさい、などという理由から、人目に付かないところにトラックなどで運び込み、捨ててしまうのです。

また、最近は街中にゴミ箱があまり見られなくなりました。各国で起こったテロなどの影響を受け、犯罪の防止が主な理由ですが、ゴミ箱がないことでポイ捨ても増えている気がします。海外からの観光客は、日本のゴミ箱の少なさに驚くそうです。そして珍しくゴミ箱があっても、ゴミがあふれかえって道端に散乱していたりして、結局使うことができない場合も多々あります。

春のお花見などに来たグループが、残った残飯やビールの空き缶などをそのままにして立ち去ってしまう、というニュースも毎年見かけます。これらの事象を考えると、一概にゴミが減っているとは安易にいえない状況にある気がします。
これらほんの一部の企業、個人の自分勝手な行為によってゴミが減っていないとしたら、毎日ゴミの減量化、分別化に協力している大半の人の努力も報われません。

当然不法投棄やポイ捨ては罰則の対象になりますが、誰が捨てたのか特定できない場合も多く、残念ながら一向に減る気配がありません。そして不法投棄やポイ捨ては見た目の悪さだけでなく、環境汚染にもつながります。
「誰も見ていないから。」とか「家に持ち帰るのが面倒だから。」などといった理由で安易に捨ててしまうのは絶対に避けなくてはなりません。このような一個人、一企業の自分勝手な振る舞いが日本の未来に悪影響を与えかねないのです。