日本のゴミ問題の現状と廃棄物処理の課題

廃棄物の処理は何でも燃やせばいいというわけにはいきません。廃棄物の処分には様々なプロセスがあって、最終的な処分がなされる前にはリサイクルが行われていくようになっています。しかし、リサイクルの取り組みは、それぞれの県や自治体などによって異なる部分もあり、リサイクル活動の進展度には差があるといわれます。
環境省の発表によれば、日本が出している年間のゴミの量は2015年度は約4490万トンであったということです。

これは、一人の国民が毎日大体960g、1㎏弱の生活ゴミを出しているということになります。この生活ゴミは、2000年の約5500万tをピークにして、毎年少しずつは減少しているということなのです。

その理由としては、一人一人が3Rという考え方を意識し、リデュースやリユース、リサイクルを実践するようになったということが挙げられています。その活動として、例えば、
スーパーなどへのエコバッグの持参やシャンプーなどの詰め替えをおこなったり、分別のゴミ出しなどを行ったりしてゴミを出さないようにしテいるということが挙げられます。
つまり、日本人にエコ意識が定着してきたということなのであると考えられています。

容器包装リサイクル法が2006年度に一部改正されて、家庭や企業、自治体が一体的に3Rの推進に取り組んできた結果とも考えられているのです。この点については、成果として挙げられます。しかし、なお国民一人あたりでみると一日1㎏くらいのゴミが出されているのです。これは、年間で考えると、1人当たり320㎏のゴミを輩出しているということになります。この数字は、世界的に見て大きいのでしょうか?それとも小さいのでしょうか。

それについては、年間のゴミの量という点では、現在、日本は世界1位となっているといわれています。つまり、世界で最もゴミを出しているということなのです。ですから、この数字は多いということになります。ちたみに、2位はフランスで、日本の大体半分くらいの180㎏といわれます。3位はドイツで140㎏、4位はアメリカで100㎏です。

地球資源の利用が多い先進国の中でも、日本は他の先進国を大きく引き離して1位となっています。これはやはり多いということになりますよね。そのため、この点を改善しようと現在、各自治体で国の指導に基づいて取り組みが行われているのです。この先、さらにゴミの分別を意識する人々が増えて、企業もリサイクル可能な製品を作っていくことがゴミの量を減らす上でも重要です。